修繕積立金(しゅうぜんつみたてきん)
修繕積立金とは、マンションやアパートなどの集合住宅において、建物の老朽化に伴う大規模修繕工事の費用をまかなうために、区分所有者が毎月積み立てるお金のことです。例えば、外壁の補修、屋上やベランダの防水工事、給排水管の交換、エレベーターの更新など、長期的な視点で必要となる修繕費用に充てられます。
この積立金は、管理費とは異なり、将来の支出に備える「貯金」のような役割を果たしています。金額は物件の規模や築年数、管理計画などによって異なりますが、数千円から数万円までさまざまです。また、築年数の経過や修繕計画の見直しに伴い、途中で増額されることもあります。
任意売却を検討している方にとって、修繕積立金の滞納がある場合には注意が必要です。売却時に精算が必要になることが多く、滞納分が清算されないと、買主が購入をためらったり、管理組合から売却に同意を得られなかったりするケースもあります。
住宅ローンの返済に加えて修繕積立金の負担が重なり、生活がさらに厳しくなることも少なくありません。そのため、任意売却を円滑に進めるには、修繕積立金の支払い状況や今後の対応についても事前に整理しておくことが大切です。