占有者(せんゆうしゃ)
占有者とは、不動産を実際に使用・管理している人のことを指します。競売や任意売却の場面では、「その物件に誰が住んでいるのか」「誰が使っているのか」という点が、売却の可否や条件に大きく関わってくるため、重要な用語のひとつです。
占有者には、所有者本人だけでなく、家族や第三者、賃貸借契約によって住んでいる人などが含まれます。例えば、住宅ローンの返済が滞った物件において、所有者とは別の人が住んでいる場合、その人が「占有者」となります。任意売却や競売の手続きでは、占有者の退去が必要となることも多く、その対応がスムーズにいかないと売却に支障をきたすことがあります。
競売では、落札者が物件を取得しても、占有者が残っているとすぐに使用できないことがあります。そのため、占有者の有無や状況は、買い手にとっても非常に重要な判断材料です。また、任意売却においても、占有者が協力的であるかどうかによって、売却の進行や引越し時期の調整などに影響を与えます。
占有者の問題は、感情的なトラブルに発展することもあるため、早めに専門家へ相談し、円滑な対応を心がけることが大切です。