不動産仲介業者(ふどうさんちゅうかいぎょうしゃ)
不動産仲介業者とは、土地や建物などの不動産を「売りたい人」と「買いたい人」、または「貸したい人」と「借りたい人」の間に立ち、取引を成立させる役割を担う事業者です。宅地建物取引業の免許を持ち、「不動産会社」「不動産屋」とも呼ばれることがあります。
任意売却においては、この不動産仲介業者が非常に重要な存在です。なぜなら、住宅ローンの返済が困難になった人が自宅を手放す際、通常の不動産売却と同じように買主を見つける必要があり、その販売活動を担うのが仲介業者だからです。
任意売却は、通常の売却と異なり、売主が金融機関(債権者)の許可を得て売却を進める必要があるため、手続きが複雑です。そのため、任意売却に精通した不動産仲介業者を選ぶことが成功のカギとなります。具体的には、債権者との交渉、売却価格の調整、契約手続きなどを円滑に進めるための調整役として動きます。
また、任意売却では売却代金から仲介手数料が支払われますが、債権者がその費用を売却代金の中から認めるケースが多いため、売主が直接費用を負担することは基本的にありません。
不動産仲介業者は、単なる「買主探し」にとどまらず、任意売却をスムーズに成功させるための心強いパートナーとなる存在です。任意売却を検討する際は、実績や専門知識を持った信頼できる仲介業者を選ぶことが大切です。