オーバーローン(おーばーろーん)
オーバーローンとは、不動産の価格に対して住宅ローンの残債が上回っている状態を指します。つまり、家を売ってもローンが完済できない状態のことです。このオーバーローンには、大きく分けて2つのパターンがあります。
1つ目は、住宅購入時に物件価格だけでなく、登記費用や仲介手数料、引っ越し費用などの諸費用を含めて借り入れた場合です。このケースでは、購入時点から不動産の価格より借入金の方が多くなっており、仮にすぐに売却しようとしてもローンが残ってしまうリスクがあります。
2つ目は、購入から数年後住宅を売却しようとした際に、査定価格よりも住宅ローンの残高の方が多いケースです。この場合、売却代金ではローンを完済できないため、自己資金で差額を埋めるか、債権者と交渉して任意売却などの方法を検討することになります。
任意売却の場面で「オーバーローン」と言った場合、多くはこの2つ目のケースを意味します。任意売却は、ローンの返済が難しくなった際に、債権者の合意を得て不動産を売却する方法で、オーバーローン状態でも活用できる可能性があります。オーバーローンの正しい理解は、今後の生活設計や債務整理の選択において重要な判断材料となります。